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麻疹(はしか)ワクチン接種の見合わせについて

[2024.04.21]

麻疹(はしか)について

 麻疹(はしか)は、感染力が極めて強い麻疹ウイルスによる感染症です。そのため、麻疹に対する十分な免疫を持っていない人が、麻疹にかかっている人に接触すると、ほぼ全員が感染・発症します。一方、一度でも感染して発症すると、生涯にわたり免疫が持続するとされています。また、麻疹は、ワクチン接種により予防できる病気であり、我が国では排除状態(新規発症患者がいない状態)にあります。そのため、我が国での麻疹患者は、海外からの輸入例と、その感染によるものです。

 一般的に、麻疹ウイルスに感染すると、約10日後に風邪のような症状とともに2~3日間発熱(38℃前後)し、いったん解熱した後、再び発熱(39℃以上)し、同時に発疹が出ます。医療先進国でも、麻疹患者の1000人に1人が死亡するとされ、現在でも恐ろしい感染症です。

麻疹抗体検査について

 麻疹に対する免疫は、血液検査で麻疹抗体価を測定し、調べることができます。
 なお、2024年4月現在、血液検査で麻疹に対する十分な免疫を持っていないことがわかっても、麻疹含有ワクチンを準備することができません

麻疹含有ワクチン(MRワクチン)の不足について

 2024年1月、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)「タケダ」の一部ロットの製品について、麻疹ウイルス力価が規定より低い、もしくは低い可能性があり、自主回収となりました。また、国内での麻疹感染事例の報告に伴い、麻疹含有ワクチン(麻疹ワクチンおよびMRワクチン)需要が急激に高まり、接種希望者全員にはワクチン接種をすることができない状況です。そのため、2024年4月現在、麻疹含有ワクチン接種の最優先(下記)である、第1期(1から2歳未満)、第2期(5歳から7歳未満)定期接種対象の小児以外の方へのワクチンが準備できません。

 ツノクリでも、麻疹ウイルスに感染したことのないお子様へのワクチン優先接種に協力し、ワクチン接種希望者へ麻疹含有ワクチンを準備することができません。麻疹含有ワクチンの供給量が十分に回復した際には、改めて皆様にお知らせいたします。また、ツノクリでは、自主回収されたロットのMRワクチンは使用していませんでした。当クリニックでMRワクチンを接種された方につきましては、麻疹抗体価の追加測定などは必要ありません
 皆様のご理解とご協力に感謝いたします。 

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