高血圧管理・治療ガイドライン改訂
2025年8月に「高血圧管理・治療指針(ガイドライン)」が改訂されました。
改訂の主なポイントは、
① 全ての高血圧症患者さんの降圧目標(診察室血圧130/80mmHg未満)の統一
従来の治療指針では、高齢者や脳血管障害患者さんの降圧目標は、診察室血圧で140/90mmHg未満とされていましたが、130/80mmHgとなりました。
② サイアザイド系利尿薬とβ遮断薬の積極的使用
高血圧症患者さんの多くが、サイアザイド系利尿薬とβ遮断薬による恩恵を受けていないと考えられ、より積極的な使用が望ましいとされました。
③ 高血圧診断1か月以内に再評価、降圧目標未達であれば薬物治療開始
従来の治療指針では、おおむね1か月後をめどに再評価とされていましたが、1か月以内の再評価と早期の薬物治療開始が明記されました。
ツノクリでは、患者さんと相談したうえで、それぞれの患者さんの降圧目標を定めているため、急に治療方針を変えるつもりはありません。また、特に若年者では、積極的にサイアザイド系利尿薬を導入しているため、従来治療を継続するつもりです。一方、高血圧症の患者さんでは、脳血管障害と心臓病を予防するため、早期の薬物治療開始が重要であることは承知していますが、皆さんが納得できない治療をするのは本意ではありません。こちららも、従来通り、それぞれに患者さんに合わせた、患者さん自身が納得のいく治療を心がけていくつもりです。引き続きよろしくお願いいたします。